英語は日本でマスターできる
Last update January 1, 2015

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教材について考える



よりどりみどりの書籍群

先日、市場調査もかねて、久しぶりに本屋の英語学習関連のコーナーに行き、じっくりと本棚を眺めてみましたが、その種類の多さにまず圧倒されました。もう、これは充実しているというよりも「氾濫」に近いなというものを感じてしまいます。いろんな経験をされた方々のありとあらゆる角度から書かれた書籍がぎっしりと並べられたり、積まれたり。それに比べて、英語以外の語学に関しては淋しいものです。それでも10年、20年前に比べると随分増えているのですが、隣の英語コーナーと比較してみると「これでいいのか!」と思わずにはいられません。

まあ、英語を学びたい、他の言語よりまず英語を、という人が大半でしょうから、マーケットの大きさから見ても「これでいい」のでしょうが。また、昔に比べてこれだけたくさんの人が英語の本を書けるまでに至っているということは、英語がうまくなった日本人の数も増えたということでしょう。それにしても、これだけあったら何をどう選ぶの?という戸惑いを感じてしまったわけです。もう、本棚を眺めるだけで迷子になりそうです。

英語の教材に関しても同じことが言えそうです。今では英語の教材も花盛り、高いものから安いもの、日常会話にビジネス会話、聞き流すだけでいいものとか、なかには英語の耳や脳を造ってくれる(?)らしいものもあります。もっとも、英語の耳や脳などということになると、学習教材ではなく、体質改善用の補助ツールのようなもので、内容に関してはわかりませんので何とも言えませんが、学習そのものを楽しむというのとは趣旨が違うような気がします。

しかし、教材全般的に言えると思いますが、昔とは違って、やたら高くて面白みに欠けるというのではなさそうです。さすがに、ここまで英語の教材が増えてくると、開発するほうも差別化や品質を上げないと市場競争には勝てませんので、それなりの内容になっているのではないかと思われます。また、商品のプロモーションもさかんに行われており、英語教材についていろんな意見が述べられたサイトもあるので参考にすることもできると思いますが、結局、これも良さそうとか、新聞広告でこの教材の広告が載っていてどうだったとか、有名人お勧めなので云々など、あっちを向いたりこっちを向いたりで、どれを選んだらいいのかわからないなどということになりそうな気もします。

このサイトにも、自社の教材を紹介してもらえないかといった依頼のメールをいただくこともあります。残念ながら、仕事が忙しかったりなどでそのままにしてしまっている件もありますが、なるほどよく考えて作っておられるなという教材もたくさんあります。しかし、筆者の基本的な考え方としては、上達を実現させるのは「教材」ではなく、「自分」だと思っています。もちろん、世の中の素晴らしい教材を否定するのではありません。どんな素晴らしい教材を使っても、自分が楽しんで学習できなければ上達しないということです。

逆に、ごく当たり前の安価な教材であっても、自分が楽しんで勉強できれば上達するというわけです。そういう意味では、目的に合った教材で、自分が楽しく学習できるための要素をより多く持っている教材というのが自分にとって「良い教材」ということが言えるのではないでしょうか。やはり、学習は楽しくなければいけません。「楽しい」と言っても、各章にはもれなく「お笑い」がついてますといった、面白おかしく過ごすという意味ではありません。学習すること自体が楽しくないと無理があるわけです。

もちろん、苦労したりしんどい部分もあったり、もう諦めたくなるときもあります。しかし、そんな部分もすべてひっくるめて楽しめなければ、そんな勉強はしないほうがいいと思うのです。勉強すればするほど不幸になっていくわけで、高いお金を払ってどんどん「不幸」のお買い物、といったことになりかねません。

というわけで、話を本屋に戻しますと、タイトルを読むだけで疲れてしまった筆者は、別に英語の本を買うのが目的ではなかったため、さっさと英語のコーナーから立ち去り、その隣に控えめに並んでいたフランス語コーナーへと移動しました。フランス語のほうは種類もそれほどないので選ぶのもカンタン、さっさと1冊選んで買って帰りました。



300円で教材をそろえる

というのも、実は、最近になって、10年以上も前にちょっとかじっただけで放っておいたフランス語をマスターしたいという気持ちが強くなり、まずは本屋へ、ということになったわけです。英語の上達を極めるというのも大切ですが、それはそれで同時進行させるとして、筆者としてはできればいろんな言語が少しでも話せたほうが楽しいという考え方なので、フランス語がある程度のレベルになれば、次は、やはり、10年以上も前にちょっとかじったイタリア語やポルトガル語、ハングル語、また中国語なども再度チャレンジしたいと思っています。とくに、学生時代と社会人になってからはスペイン語をやっていたので、兄弟言語であるフランス語、イタリア語などは比較的身につきやすいわけです。もちろん、そんなに高いレベルをめざしているわけではありません。日常会話が楽しめればいいなという程度をめざしています。

フランス語を学習するにあたって、まず考えたことは、10年前の中断も頭に入れたうえで、実際に使える会話例文を中心にやってみようと思ったことです。10年前は当然、今よりも若いですから、それだけ張り切っている部分もあり、文法なども解説されている本から入りましたが、ご存知のように、フランス語などは主語ごとに違う動詞の活用や形容詞の性・数一致、過去形の種類も1つではありません。仮定法の類も複雑です。しかも、フランス語に限って言えば、発音しない文字をなぜこんなにつけなきゃならないのか、アルファベットの無駄遣いではないか、などと思ったこともあります。

厚みの薄いフランス語の洋書なども読んでみましたが、結局、最後まで読み終わっても「なんか、ようわからん話やったな〜」といったフラストレーションが残りました。これは、やはり、短い会話文から入って、フランス語の特性のようなものを感覚的に身につけなければダメだと思ったわけです。それと基本単語もしっかり覚えたほうがいいだろうということで、会話文を中心とした書籍とオーディオ CD がセットされたものを購入しました。これがちなみに1700円、まあまあの値段かなと思ってさっそく学習に入りました。学習法は、本に書かれている例文をオーディオ CD を聞きながら、まったくネイティブと同じように何度も発音するというごくごく基本のパターンです。

その本を3課くらいまでやった時点で、100円ショップに行く機会がありました。何を隠そう筆者は100円ショップがけっこう好きで、待ち合わせなどで時間がある場合は、本屋か100円ショップで時間を過ごすのが普通です。面白いアイデア商品があったり、お!これが100円でできるか、どこの国の工場で作らせてるかな、原価はいくらだろうとか、これはどっかの倒産した店から安価で調達したのではないかといったことを考えながら物色するわけです。で、そんな状態で偶然目に留まったのが「語学学習シリーズ」です。英語はもちろん、フランス語、イタリア語、スペイン語、タガログ語など、ありとあらゆる会話の本とその内容を録音したオーディオ CD が大々的に並べられていたのです。おおっ!とうとう100円ショップも語学書籍と CD に進出(?)したかと感動を覚えました。

もちろん、すべて100円均一。100円の教材なんて内容的にどうなのかな?と疑問に思う部分もありましたが、興味津々で買ったのがフランス語会話の本とCD、単語帳も合わせてしめて300円の教材というわけです。別にお金に困っているわけではありません。ちょっとした好奇心と言うか、ぱらぱらとめくってみると、ページ数もそれほどないし、会話の例文も短い。よし、まずこれから始めようということになり、先日購入した書籍のほうは第二弾で使うことにしました。

家に帰ってさっそく、CDをかけ、本を開いて発音練習。欲を言えば、ネイティブの声が小さめで、とくに男性の声のレベルが低いといった難はありますが、なにしろ、100円ですので文句は言えません。パソコンの音量レベルを最大にして発声練習です。また、こちらが後をつけて発音したいと思うのですが、ネイティブの会話と会話の間にポーズがあまりない、応用文は1回しか発音してくれないといった不満もありますが、これも100円なので文句は言えません。

1回しか発音してくれないならその分、聞くときも真剣になります。また、イントネーションの上げ下げ、ゆっくり読むところと速く発音する単語など、そのまま真似をするつもりで発音します。外国語の勉強と言うよりは、モノマネ練習をしている感覚です。録音時間は60分ですので、1時間あれば本1冊に目を通すことができます。これを時間のある場合は1日1回必ず繰り返すということをやっています。また、その本から抜き出した単語を単語カードに書き写して、電車のなかでめくりながら覚えます。語学の習得は、何と言っても継続と繰り返し。特に最初の段階では、何らかの形で、たとえ10分でも5分でもいいので、その言語に触れるようにします。

100円教材も捨てたものじゃない

こうして1週間ほど経過した時点で、筆者のお気に入りのフランスのドラマ Julie Lescaux 「ジュリー・レスコー」(ケーブルテレビのミステリーチャネルで放映、字幕)を見ていましたが、なぜかいつもより、フランス語を身近に感じるのです。これは、ジュリー・レスコーという女性警部を主人公としたドラマで、現代のフランスの社会を知ることができる興味深い内容になっています。

また、先日レンタルビデオで借りてきた Monsieur Batignole 「バティニョールおじさん」というフランス映画を見ましたが、このなかでも、発音した記憶のある表現がいくつも出てくるわけです。ちなみにこの映画は、第二次大戦中にドイツ人に追われるユダヤ人家族の子供たちを命がけで救けるという、隣のおじさんの話で、重いテーマでありながら、ユーモラスな部分もあり、単なる「お涙頂戴」になっていないのが粋です。子供のこまっしゃくれた性格や、何よりもおじさんが「心の真っ直ぐな正義の味方」としてではなく、「おいおい、おっちゃん」と言ってしまいたくなるような、どこにでもいそうなフツーのおじさんとして描かれているのがいいですね。

話が逸れましたが、けっこう100円教材も使える、と言うより、やはり、楽しんで学習するということが大事なので、楽しめればどんな教材でも役に立つということです。そのなかに出てきた表現を映画やドラマで聞き取れたときはうれしいもので、これも、少しだけでも学習したからその表現がキャッチできたわけです。そうでなければただの音の流れで終わってしまいます。まだまだほんの短いフレーズですが、どんな長文も短いフレーズの積み重ねだとすれば、まず、小さなところから継続していくことがポイントです。英語だけではなく、語学の習得全般に言えることです。

また、語学の学習は、その言語が使われている文化や考え方を知ることでもあり、それも楽しい部分のひとつだと思うのです。ただ機械的に覚えて完璧に話せるようになったとしても、それは言葉をただの「暗号」として使っているだけで、そこに「生きている何か」を感じることができないのではないかと思います。文化を感じる、考え方に触れる、それによっていろいろと考えたり、悩んだり 結局、語学を学習するというのは、完璧にマスター(ネイティブ環境で生まれ育たない限り不可能だとは思いますが)したその時点よりも、ひょっとしたら、学習していくプロセスにその楽しさがあるのかもしれません。



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