英語は日本でマスターできる
Last update January 1, 2015

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英語学習のポイント



「王道」ではなく「我が道」を行く

おなじみ "There is no royal road to learning" 「学問に王道なし」ということわざがありますが、何かを習得するというのは、まさに "Rome was not built in a day" 「ローマは一日にして成らず」の喩(たとえ)どおりに、一朝一夕に完成するものではありません。ある日のこと、それまで全く話せなかった外国語が急に話せるようになりました、ということは絶対にありませんし、「これ一冊で英語がぺらぺらに!」とか「この方法であなたも明日からアメリカ人」といったおいしい話が本当にあるはずがありません。しかし、日々英語の上達をめざしていると、ついこういう話を信じたくなるのも人情。

そのうち、時代が進んで、脳の言語中枢あたりにナノサイズの英語メモリーチップを入れるだけで、その瞬間から英語が自動的に話せるようになります、なんていうのは確かに魅力的です。科学の進歩というもので、地球上の言語のカベがなくなるわけです。地球だけではありません。火星語チップを入れれば、火星語、木星語チップは木星語… とまさに、相手が誰であろうと、言葉のカベは存在しません。こうなって初めて、「王道がある」と言えるでしょう。しかし、残念ながらこれは、今生きている私たちにとっては関係のないSFフィクションレベルの話です。いや、自分は絶対その時代まで待つんだという人は、「冷凍人間」の可能性などを考えてみるのもいいかもしれません。

しかし、もっと地に足の着いた down-to-earth な方法をめざしている方は、もっと現実的なところに目を向けたほうがいいでしょう。たとえば、あの人がこの方法をやっているから私も、といった右に倣え的な勉強法をしている人がいるとすれば、その方法自体を一度見直してみるのもいいかもしれません。また、とにかく英語に触れることが大切だからといって、理解できるかどうかは二の次にして、難しい内容のことをやっていても効果がありません。これはしごく当たり前のことです。逆に、もっと背伸びした内容にチャレンジすべきところを、いつまでもカンタンな内容をやっているというのもよくありません。自分のレベルに合った自分なりの勉強法というものがあるはずです。勉強すべきところは、言い換えれば自分の苦手な部分であり、その部分を強化してこそ意味があるわけです。

自分のレベルを知る

英会話学校などに通うと、その学校独自のランキングがあって自分のレベルというのを判断してくれるようです。筆者は英会話学校に通った経験がないのでわかりませんが、聞くところによると複雑で細かいレベル分けがあるということです。たぶん、テストや面接なんかで決めるのだと思われますが、人によっては、本番に強い人、逆に弱い人もいるわけです。本番になるとあがってしまって実力が出せないんですという人や、自分を実力以上に見せるハッタリやブラッフィングが得意ですという人もいる。もちろん、自分では実力を過大(過小)評価する場合もあり、客観的な判断が必要な場合もあるでしょう。しかし、普段、いろんなカタチで英語に接している人で、上達を意識している人であれば、自己評価で自分のレベルや苦手な箇所というのはある程度わかるのではないかと思います。

以下にある程度のレベルの目安を上げてみました。(画像をクリックすれば大きな画像が別ウィンドウで表示されます。)


ごく当たり前のレベル分けですが、だいたいこんなところに落ち着くのではないかと思われます。

英語アレルギー症候群

まず、最初の「英語アレルギー症候群」と名づけたセグメントですが、ここに該当するのは、文字通り、英語が嫌い、苦手、見たくもないといった人たちが入ります。そういう人たちが、「そうか、自分のレベルはここか。じゃあ、しっかり勉強するぞ!」と思うかどうかは別ですが、仮に勉強するとして、どうなのかを想定しています。この層の人たちは、自分のまわりを見渡した限りでは、「英語」を学校の教科のひとつとしての認識が強すぎて、自分は英語がダメと決めつけている人が多いようです。できないから、という先入観があるので、アルファベットを見ても拒否反応を示します。

従って、読もうともしないし、その結果、英語が読めないということになります。ペンやアップルといった簡単な英語は知っていますが、スペルは pensil  apul など怪しいものになってきます。ひょっとすると、英語の先生が嫌いだったとか、英語の時間に、できなくて恥ずかしい思いをしたといった経験があるのかもしれません。筆者なども、学校の頃、苦手な教科の嫌いな先生というのがいましたし、何十年経った今でも決して「良い」思い出ではありません。しかし、先生も人間、そりゃ、やる気の無い生徒よりやる気のある優秀な生徒のほうが好きなのは当然でしょう。自分の教えることをそれだけ認めてくれていることになるわけですから。

もし、こういった原因がある場合は、まず、英語を教科として捉えるのをやめることです。そして、あらためて、英語は言語、ひいてはコミュニケーションの手段と捉えることです。日本人でも国語が苦手だったという人もいるはずですが、そういう人が日本語を話せないということはありません。つまり、学校で教科になっている「国語」と日常コミュニケーションの手段として使っている「国語」とは違うわけです。英語に関しても、まずそういった認識をすることが大事でしょう。

学校の英語が苦手だった人も、得意だった人も、そばに外国人がいるときは、英語でコミュニケーションする―ということが自然にできれば理想的です。もちろん、外国人は英語を話す人ばかりではない、ということもありますが、現実、国際的な場では、英語が使われることが多いわけですし、それだけポピュラーなのですから、こればかりは一人で逆らっても仕方ありません。

むしろ、今後は、「国際的」などという言葉自体が死語になっていくかもしれません。国境などは、言ってみれば「県境い」のような感覚になり、地球人であれば当然英語は話せる、英語はもはや「外国語」ではなく、「第二母国語」のような位置付けになるのが望ましいのではないかと思います。ですから、このセグメントの人も、自分のなかにドンと腰を据えている英語の認識を一度「リセット」して、コミュニケーションツールとしての位置付けからスタートされるのがよいかと思います。まず、やってみよう、という気持ち。これが、この層の人たちにとって必要なことだと思われます。そこから、次のステップである「日常会話予備群」をめざすのです。



日常会話予備群

このセグメントの人は、そばに英語しか話せない外国人がいたり、国際電話がかかってきたりした場合は、なんとか自分の知っている範囲で話そうとする人です。英語に対する拒否反応はありません。学校の英語の成績もまあまあだったという人が多いと思われます。英語で書かれた文章なども、必要とあらば、辞書を引き引き、細かい部分は別にして、だいたいこんなことが書いてあるという内容を掴むことができます。また、英文でメールを送らなければならないという必要性のある場合も、簡単な文章ならなんとか作ることができるというレベルです。単語のスペルなどもけっこう覚えているほうで、簡単なものであれば、正しく綴ることができます。

しかし、この段階では、まだ発音なども本格的な英語の発音ではありません。イントネーションやアクセントも日本語的で英語のリズムにはなっていない場合が多いと思われます。文章も英作文のレベルで、当然ながら表現も一通りの表現しかできませんし、この言い方がダメならこの言い方はどうか、といった言い換えもむずかしい。また、リスニングも簡単なものしか聞き取れません。この層の人は、まず、いかに「英語らしさ」を身につけるかがカギになってきます。本格的な英語の発音、リズム、アクセント、イントネーションなど、「音」としての訓練が必要です。

それには、まず、自分の口で本格的な発音やアクセントができるようになり、英語のリズム、イントネーションで文章が読めるようになることが必要です。それと同時に自然に聞き取れるようになります。「話す(発音する)」と「聞く」が別々に向上するということはありません。「音」や「リズム」を認識できない限りは、その通りに話すことも聞くこともできないわけです。ですから、「話す(発音する)」と「聞く」はひとつのものだと思ってください。

そのためにはどうしたらいいか?それは一言で言うと、「模倣に始まり、模倣を繰返し、模倣に終る」ということです。モデルとなるネイティブの発音やリーディング(スピーキング)を徹底的に真似します。ただ同じように読んだらいい、といった生易しいものではなく、声の上げ下げ、単語間の間(ま)の取り方、息継ぎ、リズムなど徹底的に模倣するのです。それこそ「物まね」の世界です。ここでひとつ注意したいのは、モデルの選び方。まず、どこの国の英語をモデルとするかということです。アメリカでもイギリスでも良いのですが、国際語として身につけるわけですから、できれば、あまり偏った「地域」の英語でないほうがよいでしょう。アメリカ南部の訛りのある英語だとか、オーストラリアのローカルな発音(エイがアイに聞こえるような)などは避けたほうが良いでしょう。まあ、そういった固有の英語を扱っている教材なども無いので心配はないでしょうが。

また、仕事などでヨーロッパの人と話す場合が多いというのであれば、 water が「ワラ」、 I want to が「アイ・ワナ」、 twenty が「トゥエニー」などに聞こえる、「アメリカンばりばり」の発音は避けたほうがいいかもしれません(「いやあ、あれがカッコイイんだよ。あのアイ・ワナをやらなきゃあ英語をやった気がしないよ」という人は別ですが)。嫌がられます(?)。

嫌がっていたかどうかはわかりませんが、筆者もアメリカ英語をモデルに発音していたので、ヨーロッパ人に「あなたの英語はアメリカンですね。アメリカに何年いましたか?」とか、「2カ月くれたら、あなたの、そのアメリカ英語を矯正してあげるよ」、「英語はもともとイギリスの言葉なのに、日本ではなぜイギリス英語を教えないの?」などと言われたことがあります。逆にアメリカ人はアメリカ的な発音でなくても、ほとんど気にしません。アメリカ人がヨーロッパで話をしているのを聞いて、イギリス人が「あれは英語じゃない!」などと言ったとかいう話も聞いたことがあります。

かと言って、日本ではアメリカ英語をベースにした教材が大半ではないかと思われますので、モデル選びがむずかしいと思いますが、要は「ワラ、ワナ、トゥエニー」などといった発音が目立つものはモデルにしないほうがよいのではということです。また、例えば、ずっと同じネイティブについて教えてもらいながらお手本にするといった場合は、男性なら男性、女性なら女性のスピーチモデルを選んだほうが良いでしょう。やはり、しゃべり方やイントネーションなどが違ってきますので、性別・年齢なども自分に近いモデルを選ぶことが望ましいでしょう。ただ、こういったことは、環境や状況によってむずかしい場合もありますので、あくまでも理想論です。

そうして、英語らしさが身についてくると、自信もついてきますから、いわゆる「決まり文句」なども覚えると良いでしょう。単語数も増やしていきます。とにかく、一日に一回、少しでも英語に触れること、これがポイントになってきます。そうして、次のステップである「日常会話レベル」をめざすわけです。

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