英語は日本でマスターできる
Last update January 2, 2015

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Last update January 1, 2015

英語圏に行かずして英語習得できるわけ



英語はマイナー言語ではない

英語圏に行かなくても英語の習得ができるわけとは?
もう、ひとことで終ってしまうんですよね。
――その理由は、「日本にいても英語に触れる機会がたくさんあるから」です。

タイトルの「英語はマイナー言語ではない」というのも、そんなことわかりきったことで、説明する必要もありません。などと言ってしまうと、もうここのコンテンツは終りになってしまいますので、せっかく独立したコーナーにしたわけですから、例によってくどくどと述べてみたいと思います。お時間のある方はお付き合いください。

英語使い手の2つのタイプ

最近、つくづく思うことは、英語を使う人には2つのタイプがあるのかな、ということ。別に英語でなくてもいいですし、国際人と置き換えてもいいのですが、2つあってもいいのではないかと。ひとつは文字通り、海外で暮らしたり、あちこち外遊するタイプ。もうひとつは、日本という自分の国に根を張って、海外から来られる人を対象に英語を使うタイプ(最近ではオンラインで海外の人とも簡単に触れ合うことができますから、実際に日本を(物理的に)訪れる人だけでなく、ネット上でアクセスしてくる人も対象になります)。

言ってみれば、「遊牧民」と「農耕民族」のような違いがあるのかなと思います。遊牧民タイプは現地でいかに適応して、現地人として暮らしていくかということが大切になってきますが、農耕民族タイプのほうは、向こうからやってくる遊牧民タイプの人をサポートしたり、向こうの農耕民タイプの人に日本を紹介したりするインターフェースになれるわけです。自分自身、この年齢になっても、あまり外遊するというチャンスがありませんが、遊牧民タイプはチャンスが無いなら作ってでも行きます。日本にじっとしていると、なんか、こう、背中のあたりがムズムズしてくるようですね。その点、私はそういう症状もありませんし、日本にずっといても平気なので典型的な農耕民族タイプかもしれません。

農耕民族は一年中同じ場所にいて、種を蒔き、田植えをしたり、草取りをしたりして収穫を待つわけですが、ひとところにじっとしているだけあって、よく考えます。今年の天候はどうだろうとか、作物の育ちが悪いから、こういう工夫をしたらどうだろうとか、毎回同じことをしているだけあって、よく考え、考え方も深くなるわけです。日本語と英語の言語構造の違いだとか、ベースとなる文化の違いだとか、だからこういうコミュニケーションの仕方をしなければならないとか、こう表現すると効果的だとか、こういうことをしょっちゅう考えているということです。また、英語でのコミュニケーションに生活がかかっているという切羽詰ったものではありませんので、余裕があります。

英語やその文化について、いろんな視野から眺めたり研究して楽しめるわけです。あまり海外に行くチャンスがないというのは、ちょっと淋しいことかもしれませんが、農耕民族タイプもなかなか楽しいものです。ですから、英語圏に行けなくても、英語圏で生活できなくても、全然気にする必要はないということです。それどころか、「あの人に聞いたら何でも教えてくれる、しかも英語で説明してくれる」という信頼を勝ち得たら、あなたはもう「無くてはならない日本人」、日本にいながら「国際人」になれるのではないでしょうか?

日本に氾濫する英語の洪水

私が英語を勉強し始めたころは、テレビ、ラジオの英語番組も限られたものしかありませんでした。もちろん、二カ国語放送もない頃でしたし、ビデオなんかもありません。あまり言うと年がバレますからこれくらいにしときますが、いまや、どうでしょう?英語教育番組もよりどりみどり、ターゲットごとにきちんとセグメントされているではありませんか?語学学校も身近になっていますし、格安のオンライン英会話レッスンもさかんです。素晴らしいではないですか!こんなに英語勉強の環境がそろっていて日本で習得できないわけがないですよね。

しかし、現実はどうなんでしょう?こういった恵まれた環境で、日本人の英語レベルが大幅にアップしたのでしょうか?データなどを調べたわけではないのでわかりませんが、どうも、その効果たるや怪しいものです。逆に言うと、そんな状況だから、こういった語学モノのビジネスがうけるのでしょう。

自分の経験からひとつ、申し上げますと、「人間恵まれすぎた環境では努力しない」ということです。私自身、ラジオ番組一回こっきりの環境で勉強していた頃がありました。テープレコーダなどという機械もまだまだ持っている人が少なかった時代です。ラジオの番組を録音できない環境ですから、本番一回しかないわけです。必死で聞きます。逃してなるものか!と。ところが、しばらくしてラジカセを買ってもらったのですが、その途端に真剣さがなくなったという経験があります。番組を録音して後でいくらでも聞けるという甘えが出てくるからです。現在は、勉強する教材として、あれもある、これもある、といういわゆる情報過多の状態。こういった要素がむしろ、勉強するという努力を喪失させているのかもしれません。



恵まれたなかに少しだけ不自由を

さきほど、遊牧民タイプと農耕民族タイプの話をしましたが、現実的に習得しやすい環境にあるのは、現地に行っている遊牧民であることには変わりがありません。なぜなら、覚えないとそこでは暮らしていけないという切羽詰ったものがあるからです。その点、農耕民族にはそれがありませんから、遊牧民の2倍も3倍もの根性が必要です。石にかじりついてでも!という「しつこさ」がないと続きません。じゃあどうすればいいかというと、「切羽詰った」環境を自分で作り出すのです。英語を学習する環境が恵まれているのは良いことで、それは多いに活用しなければなりません。が、ハングリーな面がないと努力しないものです。

日本が戦後ここまで復興し、かっては経済大国と言われるまでになった背景には、「アメリカに追いつけ、追い越せ」で、貧乏で食べるものさえないあの時代から、豊かになることをめざして努力してきたという事実があります。しかし、いま、一億総中流家庭のように、モノが溢れ、恵まれた社会になってきた途端に、目標がなくなり、どうしていいのかわからなくなっているわけです。それと同じで、「ひもじい」思いがないと、人間努力できない、努力しなければ結果もついてこないということです。

ですから、恵まれた環境を利用しながらも、どこかあえて「不自由」なところを残しておく、というやり方をお薦めします。たとえば、ラジオやテレビ番組で勉強されている方でしたら、あえて録音や録画はしない、ということです。かならずその時間に、その場にいて、番組を視聴する。そのためには、意味のない飲み会には参加せず、まっすぐおうちに帰る、といった強い意志が必要です。もちろん、この時間にかかってきた電話なども取り次がないよう家族にお願いしなければなりません。私の経験から申し上げても、家族の協力なくしては勉強は続かないのです。そして、その分家族には感謝の気持ちと優しさを持ってください(余談ですが)。

時間的にどうしても録音・録画しなければならないという人は、「テキストを絶対に購入しない!」という方法もあります。テキストは購入せずに、そうです、自分で聞きながら、自分で、自分だけのテキストを作ってしまおう!ということです。学習のポイントなども自分でまとめる、いっそのこと、イラストなんかも自分で書いてしまう。パソコンなんかで色をつけたりしてもいいですね。そして、それをプリントアウトして、電車の中などで復習したりする。テキストを作るということは、それ自身が「創造的な」行為です。勉強は創造と工夫なのです。その工夫する精神が、将来的に、あなたの話す英語の表現力に役に立ってくることもあるでしょう。

また、英語の映画やドラマを見るのが好きだという方は、まず、メモのご用意をしてから鑑賞しましょう。カウチに寝そべって、ポプコーンでも食べながら、ゆっくりビデオ鑑賞などということは英語を勉強する者としてはあるまじき行為です。英語のビデオは英語表現の宝庫、これをゆったりくつろぎ気分で見ようなんて甘いことを考えてはいけません。字幕は見てもかまいませんが、英語の表現や単語など聞き取れたもので参考になるものはすべてメモしていきます。そうすることで、ただボーッと見ていた映画鑑賞が英語勉強の場となるわけです。

どこか不自由なところを作り出す、どこか「ひもじい」思いができる状況を作り出すということですが、かといって、文明の利器をすべてとっぱらって、原始的な環境にする、というわけではありません。また、不自由になりすぎて、「苦しい」状況になるようでは逆効果です。便利な部分を利用しながら、どこか少しだけ「ツライ」部分を残すというバランス感覚が大切です。状況は人によって違いますので、その人その人で工夫が必要ですが、その工夫がポイントなのです。うまい勉強の工夫ができたら、もう半分上達したようなものです。日本で英語を習得したい方は、まず工夫した勉強法を考えること、これから始めてみましょう。



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