英語は日本でマスターできる
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外国人と知り合いになる (2)



知り合いになる前の心構え

前回の記事では、あくまでも偶然に知り合いになるのがポイントだということを書きましたが、そんなことを言っていてはいつまでたっても知り合いの一人もできません――ということもあるかもしれません。そこで、今回はさりげなく、自然体でアプローチする方法を考えてみたいと思います。

こういうと、なんだ、結局、外国人を語学上達のために利用しようとしているのではないか――という声が聞こえてきそうですが、確かに、「利用する」といった発想はよくありません。ここは、ひとつ、日本語が満足に話せない外国人の人が日本で生活していろいろと困るところもあるだろうから、自分のつたない英語力で何かお役に立てるところがあれば といった「善意の第三者」的なスタンスに立ってください。それでも心の奥底には、「この人を利用して英語の勉強したろ」といった本音が頭をもたげてきそうになりますが、そういった卑しげな(?)心に言い聞かせながら、「この人が日本での滞在を楽しんでくれればいいな」という正しい(?)心に変えていきましょう。

そうすることで、その外国人も「日本人って、つたない英語力で一生懸命助けてくれようとするんだ。お人よしかもしれないけど、みんな親切で礼儀正しい」という良いイメージを持って帰国してくれます。事実、筆者の知り合いの外国人も同じようなことを言っていました。そうか、親切な日本人を演じながらちゃっかり英語の上達をめざすわけだな――ということではありません。何度も言いますが、これはやはりまだ「不純さ」が残ります。

まず、「助けてやるよ」という上からモノを言う態度ではなく、「何かできることがあったら言ってね」という謙虚なスタンスで、ほんとうにその人のことを思いやるような心がけが大切です。そうこうしているうちに、これは実際筆者が言われたことですが、「あなたにはいろいろ助けてもらってほんとに感謝している。代わりに自分がお返しできることは、自分と接することで、あなたも英語のトレーニングになればと思うよ」と、相手もしてもらってばかりでは居心地が悪いので、ギブ・アンド・テイクの考え方になるわけです。

こうして、知り合いになり、ギブ・アンド・テイクの関係が続いていくわけですが、なにしろ、文化が違いますので、こちらも戸惑うことや腹の立つことも必ず出てきます。そのときにどう対処するか、これも難しい問題かもしれませんが、異文化と接するという意味では非常に勉強になる部分でもあります。

かっての筆者の知り合いに、ある外国人の人たち(英語圏以外の人たちです)と知り合いになった日本人がいました。最初は楽しそうに交流していたようですが、ある時から、この日本人の人から筆者のところに相談の電話がかかってくるようになりました。というのも、筆者がこの外国語を理解できるからということがあったのですが、その相談の内容とは以下のようなことです。

その外国人の人たちがその日本人の家によく遊びにくるようになった。それは別にかまわないのだが、まるで自分の家のようにふるまうのが困る。たとえば、冷蔵庫を勝手に開ける、(当時はまだメールなどのない時代ですので)国際電話を勝手にかけるので、自分のところに請求が来て、前回は10万円も支払った など。

そういうわけで、その日本人の人は、まだその外国語が十分に話せないので、代わりにはっきりと説明して欲しいとのことでした。これは大変だと思ったので、その外国人のひとりと電話で話して、「日本で冷蔵庫を勝手に開けるのは失礼なことだ」、「国際電話料金はきちんと払ってください」というようなことを言った覚えがあります。

確かに、一口に外国人と言っても国や文化圏によって事情は異なります。また、個人で付き合うのと集団になるのとはまた状況も異なってきます。「集団心理」というのは万国共通です。外国人と付き合う場合は、こういったリスクも理解したうえで、言うべきことは言い、自分のスタンスははっきりさせるということが重要です。しかし、その反面、日本人の考え方ばかりを押し付けるのでは、良い人間関係は築けませんので、ある程度譲歩すべきところもあります。そこらへんのバランスを考えてお付き合いする必要があるのです。

そんな面倒くさいことはご免だ、そんなことに気を捉われずに英語の上達をめざしたいという方は、やはり、マン・ツー・マンレッスンなどをおススメします。



まず、気軽に Hi! と

そういったリスクも含めて楽しそう、試みる価値があるという人は、まず、外国の人を見たら気軽に「Hi」と話しかけてみましょう。とは言え、これは英語圏と思われる人を対象に「Hi」と話しかけるのであって、中国や韓国系らしき人なら「ニーハオ」や「アンニョンハセヨ」となります(当たり前ですね)。また、最近増えているインドの人なら「ナマステ」。

いや、自分は英語圏だけでいい、とおっしゃるかもしれませんが、この際、いろんな外国人の人とも知り合いになっておくのもいいかもしれません。世界は英語圏だけではありません。国としても、日本が「アメリカの子分」的な存在から抜け出せる一歩になるかもしれません。

ということで、話を戻しますと、気軽に「Hi」という挨拶から始まるわけですが、いくら気軽にとは言え、相手の状況を把握したうえで話しかけることが必要で、自転車に乗って急いでどこかに出かけている人に向かって大きな声で「Hi!」――これはいけません。相手もびっくりして転倒するなどということになり、運悪く怪我などをしてしまったら大変です。また、電車で英字新聞などを一生懸命読んでいる外国人の肩を「トントン、Hi」、これも「なんだコイツ」なんてことになります。もしくは、「あ、近所に英語圏らしき人が住んでいるぞ」ということで、おもむろに後を付け、その人が家にたどりついたところで「Hi!」――ストーカーになってしまいますね。

前にも書きましたが、たとえ日本に来ている外国人とは言え、相手にも生活があります。そのお邪魔にならないよう、あくまでも、ヒマそうにしている人、話しかけられたそうにしている人(もしくは、話しかけてもよさそうな雰囲気の人)にあくまでも自然体で近づきます。今の流行り言葉で言うと「なにげに話しかける」というノリです。こういうと、なんだか作為的でいやらしい感じもしますが、外国人に限らず、人間関係にはある程度作為的なものがあるのも事実です。合コンなどで好きな相手に近づく場合を想像してみてください。

かく言う筆者もそういった作為的なアプローチをしたことがあります。これは、他のコーナーでも述べましたが、筆者のマンション(ちょうど上の階)に住んでいたオーストラリア人と知り合いになったときのことです。当時はもうフリーランスで自宅で仕事をしていましたから、ある日、ベランダで洗濯物を取り込んでいたのですが、ちょうど取り込み終えて部屋に入った時点で、そのオーストラリア人が帰宅しました。うちのベランダの前に自転車置き場があるので、彼が自分の部屋に戻るためには、我が家のベランダの前をどうしても通らなければなりません。

「ちょっといっぺん挨拶しとこか」と思った筆者は、もうベランダには用はないのですが、あたかも何かを忘れたような様子で、「あ!」とかいいながらもう一度ベランダに出ます(自分でもしらじらしいと思いますが)。そこへ通りかかったオーストラリア人、向こうから「Hi!」と来たので、なにげなく自然体を装いながら、ここぞとばかり、筆者も英語の発音ばりばりに「Hi!」と返しました。そこで、いったん通り過ぎようとした彼ですが、すぐに戻ってきて、「ひょっとして英語話せる?」と聞いてきたのです。そこから会話がスタート、彼の滞在期間中は、上の階での大きな生活音、ゴミ置き場めざしてゴミを投げる音などに譲歩しながらも、楽しい交流関係が持てました。

自分のマンションや近所に英語圏の人が住んでいない場合(それが普通かもしれません)は、スーパーなどでレジの列がいっしょになったら、ニコッと笑って「Hi!」というのもいいでしょう。また、電車などで一人でボーっとして座っているような人も問題ないでしょう。隣の席に座れれば話しかけるチャンスはより大きくなりますが、かといって、人を押しのけてまでその席に座ろうとするような、厚かましいおばさんみたいなことはやめましょう。あくまでも、何事もなかったように、別に隣の席に誰が座っていようが関係ないという様子で、空いていれば座ります。

そして、ここからはある程度演出です。たとえば、英語の本などを取り出して読んでみるのもいいかもしれません。しかし、忙しそうに集中しているようなオーラが出てもいけません。ここら辺がむずかしそうですが、ときおり、「ん?ここの意味がわからないぞ」といった(大げさにならない程度の)態度をすると、相手もヒマですから、「教えてあげようか」というふうになるかもしれません(あくまでも仮定です)。また、実際にわからない箇所がある場合は、思い切って、この場合は、堂々と相手に近づき、「すいません、英語圏の方ですか?ちょうどよかった、よかったらここの意味教えてくれませんか」というのもひとつの方法かもしれません。

筆者の知り合いにも、電車のなかで英語の本を読んでいたら、隣のアメリカ人が話しかけてきて知り合いになったという人もいます。また、別の例で、これは英語を話したいという目的かどうかはわかりませんが、知り合いのアメリカ人から聞いた「英語圏の人が電車のなかで話しかけられた」話です。ある日、電車に乗っていたら、ある山伏風の日本人がいきなり自分の前に来て、"You, foreigner, you have a dirty heart!" と言ったというのです。まあ、確かに、当時はちょっとお金にがめつかった彼は「美しい心」をしていたとは思えませんが、そこまで言わんでも と彼に同情してしまいました。また、ある時には、全然知らないおばさんが「これ、あげるわ」と言ってパンダのペンをくれたと見せてくれましたが、「ヘンなおばさん」と言いながら結構喜んでいたみたいです。あくまでもひとつの事例ということで。

電車以外では、やはり観光地。観光地に来る人は、やはり日本を知りたい、あるいはヒマなので時間つぶしをしたいという場合が多いと思います。観光地と言えば記念写真。二人組みなどで来ている人などがいれば、おもむろに、"May I?" などと言ってシャッターを押してあげる。そして、相手に余裕がありそうなら「どこから来たの」、「○○(その場所での名物的なスポット)を見ましたか?」的な会話に発展し、じゃあ、自分が案内してあげましょうということにもなるかもしれません。もちろん、そのためには、自分自身もそれなりの知識や英語で説明できるくらいの準備はしておく必要があります。そのうち、メールアドレスを交換して、相手が帰国してもメル友としてやりとりが続くこともあるかもしれません。

西洋人の一般的な傾向として、彼らはやはり、西洋人がいちばん、キリスト教がいちばん、と思っています。ですから、「人類は平等だ」というスタンスを取っていても内心他の人種を一段低くみているようなところがあります(あくまでも一般論ですが)。それに対して、なんら劣等感や引け目を感じてはいけません。日本人としてのアイデンティティを確立し、それに誇りを持つことです。そして、それをことさらに強調したり、押し付けるのではなく、むしろ、東洋的な方法かもしれませんが、付き合うことで自然に感じてもらえばいいわけです。ですから、最後には自分自身の人間的魅力です。人を利用することしか頭にない人や自己中の人は、人種に関係なく、誰でも遠慮したいものです。自分という人間が相手にとってもメリットにならなければ誰も付き合いません。

また、相手も人間です。自分たちのほうが優れていると思っていても、日本に来ていればやはり日本人の友人が欲しいと思う人は多いはず。また、帰国したときなども、「自分にはこれだけ日本人の友だちもいるんだ」と自慢もしてみたい。だからこそ、自分のアイデンティティを確立し、自分を磨き、自然体で知り合いになることが、自分にとっても、相手にとっても、世界を広げ、貴重な体験になるのです。



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