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接頭辞・接尾辞で単語力を鍛える |
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漢字の話
お寿司屋さんではお茶のことを「あがり」と言いますが、その「あがり」が入っている湯呑みにいろんな魚偏の漢字が書いてあるのを見たことがあります。鯖(さば)、鯛(たい)、鰯(いわし)など… あなたはいくつ読めますか?ということですが、例えば、身体が青い魚ってことで「魚」+「青」で鯖。日本周辺の海ならたいてい捕れるということで「魚」+「周」で鯛。うろこがはげやすく弱いから「魚」+「弱」で鰯など、偏と旁(つくり)でちゃんと意味をなしているというわけです。魚の漢字についてもっと知りたいという方は、あるお寿司屋さんのサイトにわかりやすく説明されていますので、よかったら見てください。 →http://e-miraku.com/chotto_002.html あまり、魚の話ばかりしていても仕方ないのでここら辺にしておきますが、要は「漢字」についてちょっと考えてみたいというわけです。英語のサイトでなんで漢字の話なんだと言われそうですが、実は漢字というのは非常に便利なんです。日本語を学ぶ外国人にとっては、日本語は漢字、ひらがな、カタカナなんて3種類の文字があるからむずかしいんだ!などという意見もよく聞きます。英語やヨーロッパ言語はアルファベットだけ覚えればいいからラクだというのもごもっともです。韓国語なども最近はハングル文字だけで表記されているようです。もっとも20年前くらいまでは、学校でも漢字を教えていたようです。筆者も昔、ある韓国のビッグ企業の人が来られたとき、こちらのハングルも挨拶程度でしたし、相手の日本語もその程度。しかも英語もあまり通じないということで、仕事の内容などは、筆談でコミュニケーションを取っていました。もちろん、ハングル文字で筆談していたのではありません。漢字です。韓国の漢字の使い方は、中国語の漢字と違って、日本語と非常に良く似ています。ほとんど同じと言ってもいいくらいです。例えば、トイレは「便所」と書いて「ピョンソ」と発音し、もっとかしこまって言うなら「化粧室」と書いて「ファジャンシル」。違うのは「勉強」で韓国語では「工夫」と書いて「コンブ」と読むなど。 表意文字と表音文字 またまた、話が逸れてしまいましたが、英語のアルファベットもハングルも表音文字です。もっともアルファベットというのは、広義ではABCだけを指すのではなく、音しか表さない文字を言うわけで、日本語のひらがな、カタカナもそれに相当します。音を表す文字ですので、その文字を読むのは発音さえわかっていればたいてい読めます。しかし、音はわかっても意味はわかりません。文字で構成される単語全体を見て初めて意味がわかるのです。これは便利なようで不便です。たとえば日本語で「はし」とひらがなで書かれていたら「箸」なのか「橋」なのか「端」なのかわかりません。漢字で書いてみると一目瞭然でわかります。識別性という意味では、漢字というのは非常に便利なわけです。 前述の「魚」なども魚の姿カタチからこの漢字が生まれたと言いますが、ご存知の通り、漢字は表意文字、つまり、意味を持った文字です。ですから、本などを読んでいて読めない漢字が出てきたとしても、その偏や旁から、だいたいこんな意味かなというのが推測できることがよくあると思います。表音文字とは逆に、読めないけど何となく意味がわかるということです。 英語における「漢字的要素」 前述のように、英語はアルファベットで書かれた言語なので、単語をひとつひとつ覚えておかないと意味がわかりません。もちろん、文脈から類推して、こういう意味の単語だろうという推測が成り立つ場合もありますが、長い、学術的な単語や新語などはちょっと違います。また、そういう新しい言葉などは辞書を引いても掲載されていない場合が多々あります。そんなときにどうするかというと、これはネイティブでもやっていることですが、接頭辞や接尾辞から判断するのです。dis-が最初についているから、何かを「否定」する意味だなとか、最後に-ableとついているから、何かが「できる・可能」といった意味があるんだ、という具合です。つまり、日本人が漢字を見たときにするように、単語を接頭辞、接尾辞などに分解して意味を推測するというわけです。しかし、たとえ、ネイティブであっても、教育レベルなどによって、分解という作業がアタマの中でできない人もいるようです。それはひとつには、それぞれの接頭辞や接尾辞の意味を知らないとできないということです。漢字で言えば、偏や旁の意味を知らないのと同じですね。 少し乱暴ですが、接頭辞は漢字の「偏」、接尾辞は「旁」と考えてもいいんじゃないか、ということです。例えば、最近注目されているnanotechnology「ナノテクノロジー」という言葉が出てきたとします。長い単語だし、見ただけでイヤになったりしますが、よく見てみると、technologyは「技術」だとわかります。たとえわからなくても、最後の-ologyは「〜学・〜論」といった意味の接尾辞、techno-は「技術」を意味する接頭辞だという知識があれば、「何か技術をまとめたもの」だなという推測が成り立ちます。また、nano-もnann(o)-が「矮小」を意味する接頭辞だと知っていれば、文脈も手伝って、何か「小さくする技術」のようだということがわかるわけです。 モジュール的英単語の覚え方 確かに漢字の偏や旁とは違って、アルファベットの固まりですから、漢字のように一目で認識するのはむずかしいかもしれません。しかし、それも訓練です。認識というのも脳の働きのなせる技以外の何ものでもありませんから、techno-、-ologyなどというふうに「固まり」で覚えてしまえばいいのです。そうすれば、未知の単語にぶち当たったときに、知っている「固まり」が向こうから飛び込んできます。こういったモジュール的な覚え方をしていると、「あ、テクノロジーのスペルってどうだっけ?」などとスペルに迷うこともありません。モジュールユニットに分解してみると、長い単語も覚えやすいわけです。 いやあ、でも、自分は、そんなむずかしい単語が出てくるモノは読まないし… などと言っていては時代に取り残されるかもしれません。現実の世界(real world)は、教科書の世界のように甘くありません。技術は日進月歩。知識や英語を武器にしようと思うのであれば、そんなことは言ってられませんね。自分は初心者だからと言って、いつまでもカンタンな単語ばかりで満足しているわけにもいきません。小学生や中学生ではないのですから、やはり、それ相当の単語を知っていることも必要なことだと思います。ジグゾーパズルでもやる感覚で、接頭辞、接尾辞に分解したり、くっつけたりして楽しんでみるのも単語力を鍛えるひとつの方法かもしれません。 |