単なる「点」や「マル」のたぐいだと思っていたら、結構深い句読点。コンマのあるなしでニュアンスも違う。そう、句読点にもちゃんとメッセージがあるのです。わかっているようでわからない英語の句読点を解明。

Last update March 15, 2009

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Period .
ピリオド
ピリオドの役割

ピリオドは、a full stop とも呼ばれ、文字通り完全な「終り」になるという意味があります。これで文が終ったというきちんとした「けじめ」がつくわけです。

同じ文章の終りと言っても「〜ですか?」とか「〜なのだ!」とかいった疑問文、感嘆文の終りにはそれぞれクエスチョンマーク(疑問符)、エクスクラメーションマーク(感嘆符)がつきます。律儀に疑問符や感嘆符の後にピリオドをつける必要はありません。ただし、疑問文と言っても、間接的な疑問文はクエスチョンマークではなく、ピリオドで終らせます。

What does this mean? (通常の疑問文)
She wonders what this means. (間接的な疑問文)

ピリオドのルール
ピリオドを使用するときの規則をまとめると、以下のようになります。


では、詳しく見ていくことにしましょう。



1.  ピリオドの後はスペース(空白)を入れる。  戻る

ピリオドを使用したときのスペースの処理ですが、まさか、ピリオドの前にスペースを持ってくる人は日本人ではいないと思います。ところが、英語圏ではたまにいるんでしょうね、ルールを説明したマニュアルなどに、ピリオドの前に空白を使ってはいけない、と書かれたものもあります。

ともあれ、ここで問題にしているのは、ピリオドで文章が終った後、1スペース空けるのか、2スペース空けるのかということです。もともとタイプライターを使っていた頃は、コンマの後は1スペース、ピリオドの後は2スペースと教えられた経験があります。今でもきちんとした書き方のルールなどでは2スペース空けること、と書かれています。しかし、最近はパソコンで文章を書く人がほとんどですね。パソコンのソフトが勝手に単語スペースを調整してくれるので、律儀に2スペース空けてしまうとなんだか歯が抜けたようになってしまって淋しいものです。1スペースでも良いと書かれたマニュアルもあります。本来は、2スペースなんだということを頭において、使用するフォントによっても違うようですので、実際見た目で判断するのがよいでしょう。


2.  略語に使われる。  戻る

まず、例をいくつか見てみましょう。

Let me introduce Mr. and Mrs. Jones.
Feb. 5, 2002
Kaisha Co., Ltd.
I'm visiting U.S.A.

ピリオドは略語やイニシャルの後にも使われます。つまり、ご存知 Mr. や Mrs. をはじめ、午前、午後を現わす a.m.p.m. 、国で言うなら U.S.A. などたくさんありますね。じゃあ、 FBI や CIA などはどうなんだ?ということになりますと、これらには、ピリオドはつきません。 AIDS もつきません。それには以下のような理由があります。

略語は Abbreviation と言い、そのなかでも Acronyms と呼ばれているものがあります。これは、つまり、いくつかの単語を続けて生成された言葉があるとします。たとえば、みなさん学校の社会の時間に必ず習った「北大西洋条約機構」というのがありますよね。外務省によると、1949年、北大西洋条約に基づき、米国、カナダの北米2ヶ国及び欧州10ヶ国を原加盟国として発足した安全保障同盟機構。現在の加盟国は19ヶ国、ということですけど、これを英語で言うとThe North Atlantic Treaty Organization となります。そうです、この  NATO というのが Acronyms で、言葉の各単語の頭文字をとって形成された略語で、それをひとつの単語のように「ナトー」と発音しているような略語です。こういうものにはピリオドはつかない場合が多いようです。

同じように AIDS も Acquired Immune Deficiency Syndrome Acronyms で、「エイズ」と発音しますから、これもピリオドがつかないわけです。ん?ちょっと待て、じゃあ、なんで FBI (Federal Bureau of Investigation) や CIA (Central Intelligence Agency) は「フェビ」とか「シア」とか発音するわけでもないのに、ピリオドがつかないのか?という疑問が出てきます。

結論から申し上げますと、「例外のないルールは無い」ということです。やはり、最終的にはひとつひとつ辞書を引いて確認するしかないようです。とはいえ、こういったひとつの「傾向」があるんだ、ということは覚えておいても良いのでは、と思います。

ちなみに、簡単ですが、ピリオドのつく略語とそうでないもののリストを作成してみました。→略語リスト

また、イギリス英語では、アメリカ英語に比べて、略称や略語のピリオドが省かれる傾向があります。Mr, Mrs, Ms, Dr の後のピリオドは、アメリカ英語では使用されますが、イギリス英語では省略して Mr Smith などとするのが普通です。国名の USA などもピリオドが省略される場合があります。


3.  3つ続けて文などの省略を表す。  戻る

例文を見てみましょう。

I told my boss that I would need a poweful PC, a high-speed printer ... at once.

最後に、ピリオドを...という具合に3回続けることで、文章の省略部分を意味するという使い方があります。 Ellipsis と呼ばれ、ピリオドとは区別している文法書もあります。詳しくは三点リーダのページを参照ください。

さて、ピリオドを使う略語や、省略の... が文章の最後に来たときはどうするのか?ピリオドがもうひとつ要るのか?という疑問が出てきます。律儀な性格の人なら(だいたい英語を勉強している人は、わたしも含めて律儀な人が多いものです)、最初は略語用ピリオド、最後は文末のピリオドで、やっぱり2つ要るでしょう!と思ってしまいがちです。

ところが、略語のピリオドの場合は、不要です。つまり、略語の最後のピリオドと文末のピリオドは共有して、合計1つでいいのです。では、省略の... が来る場合はどうなのか、というと、「必要」です。なんで?略語は要らないのに、省略は要るの?こだわりの部分は確かに必要ですが、この場合はこのまま覚えましょう。省略の場合は、共有ではなくて、ピリオドを1つ足して、合計4回のピリオドを続けるというわけです。


4.  「引用符」(“”)がある場合のルール。  戻る

引用符を使った文章を書く場合などにふと浮かんでくる疑問に、ピリオドは引用符の中に入れるのか、外に出すのかという点があげられます。単純に考えると、引用の部分だけを引用符でくくるのが当たり前だと思われますが、実際、ピリオドを引用符のなかに入れてしまっている例もよく見られます。

一般的には、アメリカ英語では引用符の中に入れ込み、イギリス式では引用符の外に出すという傾向があります。
You can simply say “hi” instead of “Good morning.” (アメリカ式)
You can simply say “hi” instead of “Good morning”. (イギリス式)

そもそも、日本語のカギカッコもそうですが、引用符で囲むのは該当する部分だけというのが本来の考え方のはずで、アメリカ人がこの理屈は理解していないというわけではありません。

では、なぜ、ピリオドを引用符の中に入れ込んでしまうという現象が起こったのかというと、これは昔、タイプライターを使用していたことに関係があるようです。引用符をタイプした後にピリオドをタイプすると、どうも間隔が開きすぎたりして、見た目に違和感があるということで、合理性を追求する傾向の強いアメリカでは、「不細工だから、引用符の中に入れちゃえ」ということになり、イギリスでは、「それでもやはり規則は規則だから…」と律儀に引用符の外に出してタイプしていたという習慣から来ているということです。

いずれにしろ、パソコン入力の現在では見た目もあまり変わりませんので、イギリス式のほうが理にかなっているかもしれませんね。また、アメリカ式、イギリス式のどちらを採用するにしても、こっちの文章はアメリカ式であっちはイギリス式などというのはいけません。文書全体でどちらかにスタイルを統一することが大切です。