Last update August 1, 2021

映画・ドラマの英語表現 No. 10




 Ph.No.181 

The shark finished the job someone started.

誰かのやり残した仕事をサメがやり遂げたってわけだ。

ドラマ名:CSI: MiamiCSI マイアミ」

海の中に漂う死体発見。どうも海に投げ込まれたときは生きていたが、サメに襲われて死んでしまったらしいというのを皮肉たっぷりに表現したセリフです。現実にはこんなカッコつけたセリフを使うかどうかは別にして、「○○が始めた仕事を○○がやり遂げた」という言いまわしはわりと刑事ものでは見かける表現です。


 Ph.No.182 

What we are never changes but who we are never stops to change.

人間の本質は変わらないが、人は絶えず変わり続けている。

ドラマ名:CSI (:Las Vegas)CSI:科学捜査班」

直訳すると「我々が何であるかは決して変わらないが、我々が誰であるかは絶えず変化している」という意味で、なかなか哲学的な一言です。どっかで使いたくなるカッコいい表現ですね。


 Ph.No.183 

If I wanted my job, the job would be mine.

私の手に入らない地位なんかない。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

直訳すると「私が欲しいと思った仕事は私のものになる」という意味で、自分がその地位を望めば、簡単に手に入れることができるということ。その背景には、自分が権力を持っているんだからという含みがあります。現実の社会でどれくらい汎用性があるかどうかはわかりませんが、my job のところを変えることで、はったりをかけるとき(?)や自分の自信をアピールするときに使える表現です。


 Ph.No.184 

Don't get your hopes high.

あまり高い望みを抱くな。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

「希望を高くするな」ということで、あまり望みがないことに対して、期待しすぎると後で落胆することになるため、高い望みを抱かないようにということ。


 Ph.No.185 

I'm not ruling anything out.

まだ絞り込みはするつもりはない。

ドラマ名:CSI: MiamiCSI マイアミ」

刑事もののストーリーにはつきものの表現。捜査はしているが明確なことがわからない状態のときに、ヘンに絞り込むと間違ってしまう可能性もあることから、どんな可能性も rule out 「除外」せずに「考慮する」という意味で使います。


 Ph.No.186 

You are the closest thing I have to a daughter.

キミは私にとって娘のようなものだ。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

「私にとって娘に最も近い存在」という意味ですが、これもよく登場します。このストーリーのなかでは、このセリフを言われた人物が同様に You are the closest thing I have to a father. と返していますが、最後の a daughter のところを変えることで言い換えができます。


 Ph.No.187 

You've made an impression on people.

人々に大きな影響を与えているようだね。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

make an impression で「影響を与える」というイディオム。「良い影響」ということをとくに言う場合は、make a good impression などと形容詞を前につけます。make の代わりに leave を使うこともできます。


 Ph.No.188 

We won't let him get his hands on you.

彼には指一本触れさせないから。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

ここの「彼」とは追手のことですが、「彼の手をあなたに触れさせない」つまり、日本語的に言うならば「あなたに指一本触れさせない」という感覚に近いと言えるでしょう。


 Ph.No.189 

I know what I'm getting into.

(どんなことになるか)わかっているつもりよ。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

「自分がどんな状況に入ろうとしているかはわかっている」ということで、めんどうなことに巻き込まれたり、大変な状況になったりするかもしれないという前提があり、そんな状況の中に入り込もうとしていることはわかっている、つまり、意訳すれば「覚悟はできている、わかって(そのことを)やっている」といった意味になるでしょう。


 Ph.No.190 

You are as white as sheets (a sheet).

顔が真っ青よ。

ドラマ名:Life on Mars「時空刑事1973」

as white as sheets (a sheet) で「シーツのように白い」ということですが、ショックや病気などで顔が真っ青という意味の熟語です。日本語の顔が「青い」は、英語では「白」になるところが文化の違いで興味深いところです。


 Ph.No.191 

Something smells so good.

何かいいにおいがするぞ。

ドラマ名:Bones「ボーンズ」

日本語の「いいにおいだな」という言い方にピッタリな一言ですが、「いいにおい」というときは何がいいにおいを出しているのかはわからないこともあります。つまり、英語でも、何がいいにおいなのか、その具体的な主語がわからないので something を使うわけです。このシーンでは、その後に「よかったらどうぞ」というセリフが続きますが、英語では Help yourself. ですね。


 Ph.No.192 

The order stands.

命令はそのままだ。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

いろんな事情がからみあい、状況が変わってきたのだが、「命令はそのまま変わらない」というときに stand を使って表現します。the order の代わりに「(その)契約」はそのまま変わらない(有効だ)と言う場合は、the agreement を使って The agreement stands. と言えばいいわけです。


 Ph.No.193 

Lunch crowds would be coming in.

ランチのお客が大勢入ってくるだろう。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

お昼になるとお店に大勢のお客さんがランチを食べにやってくることを言っているのですが、many customers coming for lunch といった長い表現の代わりに lunch crowds としているところが日本人にはなかなか思いつかない表現です。もちろん、くだけた表現なのでフォーマルな文書では使わないほうがいいでしょう。


 Ph.No.194 

It runs in the family.

うちの家系はみなそうだ。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

「まったく頑固なんだから」とか「手先が器用なのね」とか言われて「親譲りなんだ」とか「遺伝なんだ」、はたまた「うちの家系はだいたい医者が多い」などと言いたいときにさらっと使える表現です。同様に、It runs in the (one's) blood というふうにの代わりに family の代わりに blood を使うこともできます。


 Ph.No.195 

Don't push your luck.

調子にのるな。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

たとえば、やっとママのお許しが出て遊びに行ってもいいことになった。そこでここぞとばかり「ついでに欲しかったサンテンドー(架空)のゲーム勝ってよ」などと調子にのる子供に対して Don't push your luck というわけです。「運を押す」つまり、相手が良い条件を出してきたときに、それに乗じて別の望みなどもついでにかなえてもらおうということ。これも決まり文句です。


 Ph.No.196 

My lips are sealed.

口にチャックしました。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

「いいか、誰にも言うなよ」などと言われて、「必ず秘密は守ります」というときに「私の唇はシール(密閉)されている」という言い方をします。類似表現として、Your secret is safe with me. という言い方もありますが、これはどちらかというと、相手の失敗とかヘマなどを「誰にも言わないから」という意味で使います。


 Ph.No.197 

I don't have time for this.

こんなことやっているヒマはないのよ。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

ありますよね、急ぎの仕事をやっているときなどにかぎって、「ちょっとこれ調べてくれ」とか「♪ピンポーン、お時間取らせませんので、ちょっとだけアンケートに…」といった割り込み。そんなときに思いっきり使いたい表現で、英語でもそのまま「このための時間は持っていない」という言い方をします。


 Ph.No.198 

I could use another waiter.

もう一人ウェイターがいてもいいな。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

これはバーを経営しているファレンギ人のクアークが、シスコ艦長の息子ジェイクに向かって「ヒマを持て余してるなら雇ってやってもいいぞ」という意味で「私はもう一人ウェイターを使える」というわけです。I could use some help など could use は誰かのヘルプや手伝いを依頼したり、提案したりする場合によく登場します。


 Ph.No.199 

I prefer to handle this my own way.

自分のやり方でやりたい。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

やはり誰にも自分なりのやり方というものがあり、それがいちばん落ち着くし、よい結果が出せるわけです。そんなときに「ああしろ、こうしろ」などといろんな雑音が入ってくることもあります。さすがに、Back off!(邪魔するな!)とは言えないので、そこはビシッと冷静に大人の言い方で言ってみたいものです。


 Ph.No.200 

Let's put the past behind.

過去のことは忘れよう。

ドラマ名:Star Trek: Deep Space Nine「スタートレック:ディープスペースナイン」

過去のことは「後ろに置く」ということで「過去のことは気にしない、忘れよう」という意味です。








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