Last update May 29, 2021

ケルトイの言語ケルト語 (3)

ケルト語の名残り

アングロ・サクソンの到来とともに、ケルト語は衰退していきますが、一部の単語やイギリスの地名のなかにその名残りが見られます。

ケルト語源の単語

単語 意味 由来
bard ケルト族の楽人、吟遊詩人 ケルト語の bardos 「詩人、歌手」
blarney お世辞 キスをした者にお世辞を言ってくれるという、アイルランドの村ある Blarney Stone から
colleen 少女 アイルランド語の caile「女性」の縮小形。
dolmen ドルメン(自然石を立てて、その上に大きな平らな石を載せた古代の建造物) ケルト語の一派コーンウォール語の tolmen 「支点の上に乗せた巨大な石の板」。ケルト語で men は「石」。
druid ケルト族で信仰されていたドルイド教の僧 ケルト語の derwos 「真実」。また、dru- 「木(特に樫の木)」+ wid- 「知る」で、「樫の木を知る者」(おそらく占いに関連)。
glen 峡谷、谷間 ゲール語の gleann 「山の谷」。
slogan スローガン ゲール語の sluagh-ghairm 「戦いのときの叫び声」。
whiskey ウィスキー ゲール語の uisge beatha 「命の水」。
car ガリア語の karros 「ケルト族の二輪戦車」。
flannel フランネル ケルト語の wlana 「羊毛」。

地名に見られるケルト語

地名 場所 意味
Thames テムズ川 古代ケルトの川の名前 Tamesa「暗い・黒いもの」。
York ヨーク市 古代ケルト語の Eborakon「イチイの木の地」。
Avon エイヴォン川 ケルト語の abona「川」。
Kent ケント州 ケルト語で「海岸沿いの地域」。
Dover ドーバー市 ケルト語の Dubras「海域・水域」。


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