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間違いエイゴ表現

短い表現ですが、間違った英語の用法を挙げてみました。実際会話をするときには精神的な余裕もなかったりで、なかなか瞬時に正しい表現をすることはむずかしいものがあります。それでも少しずつ慣れていきましょう。

ごめん、私が悪かった。
 NO!  I'm sorry, I was bad.  OK!  I'm sorry, I was wrong.
「ごめんごめん、ボクが悪かった」なんていうときの「悪かった」ですが、まず最初に思いつく単語は bad です。しかし、実際の英語の意味はこんな軽いものではありません。つまり「性悪」や「悪者」といった人格的、倫理的に悪いという意味になります。映画でもよく good guy (正義の味方) bad guy (悪人)といった表現が出てきますね。それに対して wrong は一時的に間違っていたという意味になります。

マンションに住んでいます。
 NO!  I live in a mansion in Tokyo.  OK!  I live in an apartment in Tokyo.
マンション住まいです、というつもりで言っただけなのに、なんか大金持ちのお嬢さんだと思われたりして… そうです、 a mansion というのは英語では「大邸宅」。お城のような大きな豪邸で、門から玄関まではもちろん車がなければとても移動できないといったおうちのことで、「ウサギ小屋」のような狭いマンションのことではありません。高いローンを払って購入したマンションも英語では an apartment 。アパートメントと言っても、いまや懐かしくなった「若草荘」とか「ことぶき荘」といったアパートとは違います。

この人はグリーンさんです。
 NO!   This man is Mr. Green.  OK!  This is Mr. Green.
人間を指して「これ」はないでしょう、ということでついつい「この人」というつもりで this man などと言ってしまいますので要注意。文字どおり「この男」ということになり、「こいつはグリーンってんだ。めんどうみたってくれや。」なんてニュアンスになってしまいます。ちなみに英語では this だけのほうが適切な言い方だというわけなのか、日本語の上手なある外国人が知り合いの日本人女性のことを指して「これがいろいろ教えてくれました。」などと言ってました。

晩ご飯にチキンを食べました。
 NO!   I had a chicken for dinner.  OK!  I had chicken for dinner.
違いがわかる不定冠詞ということで、 a があるかないかの違いなのですが、実は a chicken のほうはずいぶんワイルドです。「丸ごとニワトリ」の意味になり、それも丸焼きだったら a grilled chicken などと何か形容詞的なものがつくのが普通です。そのまま a chicken というとどうも、「生」のしかも、まだ生きていてバタバタともがいているニワトリを丸ごとガブリと飲みこんだ… なんてことになりかねません。

時計が動かない。
 NO!   The clock doesn't move.  OK!  The clock doesn't work (or function).
 move しない、それで結構。それで普通なのです。もし時計が move したとしたら、けっこう怖いことになるかも… 夜な夜な家の中を勝手に動き回っていたおじーさんの古時計が… などというと、そうです。ポルターガイストの世界になってしまうのです。 move はある場所から他の場所へ動く、つまり「移動する」という意味なのです。

まあ、さわやかな方ね。
 NO!  Oh, you are such a fresh person!  OK!  Oh, you are such a nice person!
そもそも、人間に対して fresh をそのまま使うということ自体良い考えではありません。「新鮮」というなら、いちばん「新鮮」な人間は新生児にきまってます。おまけに「生意気」だという意味合いもあるこの言葉。「生意気言うなよ」というのは Don't get fresh with me! 。ところで、「さわやか」というニュアンスを英語にあらわすのはけっこうむずかしい。結局のところ nice がいちばんカンタンですが、あまりにも芸がないという場合は、 a nice and handsome person, a healthy-looking and pleasant person といったところでしょう。なお、人物を形容する表現には使えませんが、感覚が fresh と感じるのは問題ありません。 I feel fresh in the morning.「朝は気分が爽快!」などなど。

おつとめですか?
 NO!  Are you a company man?  OK!  Are you an employee?
「会社員ですか?」と聞きたかったのについついそのまま直訳して「会社人間ですか?」とやってしまった。 "Company Man" というコメディー映画もあったことだし、相手がジョークにとってくれればいいが、「オレは日本人とちがう!」と言われてこちらも逆ギレしたり… 英語の場合は日本語の「会社人間」よりニュアンスが強そうな感もありますし、どう考えても一昔前の日本のように「美徳」ではありません。日本語では「従業員」ということで「あなたは雇われ人ですか?」みたいに聞こえるan employee ですが、英語にはそういった「卑屈っぽい」響きはないようです。

急いだほうがいいですよ。
 NO!   You had better hurry up.  OK!  You should hurry up.
学校で習ったこの愛着のある熟語、ハド・ベター、「〜したほうがいい」。相手に対して使うのは考えもの。「〜したほうがいい」どころか「〜せんかい!」とか「〜したほうが身のためやで!」といったよくギャングさんたちが好んで使う表現のように聞こえてしまいます。逆に should のほうが「〜すべきだ」ということで、なんかエラそうに聞こえると思われるかもしれませんが、普通によく使います。また、この had better は自分に対しては問題なく使えます。 I'd better go now. 、もちろん I should go now. でもかまいません。

もう一度お願いします。
 NO!   Once more, please.  OK!  I beg your pardon? (or What did you say?)
相手の言うことが聞き取れなかったわけですが、 Once more! は、文字通り「はい、もう一度!」「う〜ん、まだまだ発音がなってないな、はい、もう一度!」というふうに、そうです、相手に練習でもつけてやっているようなことになりかねませんね。第一、こちらが聞き取れなかったから聞いているのだということもわかってもらえないかもしれません。あんたに「もう一度!」なんて言われたないわ、ということになります。教科書的なのが、 I beg your pardon? ですが、Sorry, what did you say?でも良いでしょう。聞き取れなかった部分だけに疑問詞をつけてYou've lost WHAT? とかYou went to WHERE? などと聞くこともできます。

トイレ借りてもいいですか?
 NO!   May I borrow the bathroom?  OK!  May I use the bathroom?
だいたい borrow というと、例えば図書館で本を borrow してお家に持って帰って… といったふうになりますが、トイレを borrow してお家に持って帰って… いや、けっこう重いでしょうね。「辞書借りてもいい?」という場合も同様です。トイレは用を足すため、辞書は引くためで(昼寝のまくら代わりにする場合は別ですが)、目的も明確ですので、 borrow を使うと「いや、借りてもらってもいいけど、何に使うの?」ということになります。子供のころよく「トイレしてくるわ」という友達に対して「一台増えるなあ」などと言ったりして遊んでましたが、トイレを borrow して何をするのか、スケッチでもするのか、といったことをよく考えて「借りる」ようにしたいものです。