スペイン語文法ノート 英語なら a、an しかない不定冠詞もスペイン語では全部で4種類。男性名詞、女性名詞、単数、複数と、それぞれ冠詞が異なります。ここでは、そもそも不定冠詞の役割は何なのか?―といったことも含めて、スペイン語の不定冠詞の特徴を押さえておきましょう。




スペイン語の不定冠詞の役割

Última actualización: 13 de septiembre 2018


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スペイン語の不定冠詞の役割

スペイン語の不定冠詞はどのような場合に使うのかをまとめてみると、下記のようになります。

  その名詞が話し手にとって特定されるが、聞き手にとって特定されていない場合
「昨日本を買ってね。その本は…」と話し手が語り始める場合、その「本」自体は話者の頭のなかでは具体的に「どの本」なのかが特定されています(そうでなければ語れません)が、聞き手にとっては(前もって伝えておいたなどの場合を除いて)初めて登場する「本」なので特定されていません。そんなときに「本」という名詞に不定冠詞を使います。

  話し手にとって名詞を特定しない場合
「ここら辺に郵便局はありませんか」と尋ねる場合など、話し手にとってはその「郵便局」が特定されていません。あるいは、郵便局ならどこでもいいという前提で、特定する必要のない場合に不定冠詞をつけます。

  数量の概念を表現したいとき
「本を買いに行く」といった状況で、話し手の頭のなかでは「どの本」を買うのか決まっていないが、とりあえず1冊だけ買おうという場合は、 un libro と単数で表現しますが、数冊買っておこうという場合は unos libros となります。また、数字の前に複数形がつくと「およそ~、約~」の意味になります。

  修飾語をつけるなどして、その名詞がより具体的になっている場合
「彼は医者です」という場合の「医者」は通常無冠詞ですが、「良い医者です」など修飾語を伴う場合、 un buen médico と不定冠詞を使います。

  その名詞の持つ性質を強調したいとき
身分や職業を表現する場合は無冠詞が普通ですが、その性質を強調する場合に使います。たとえば、「役者」(actor)という言葉には「演技の上手な人」という性質があります。実際にその人が俳優であるかは別にして、「彼はまさに役者だね」というとき、 Es un actor というわけです。

  意味的に関連する名詞を作る場合
固有名詞につけて、「彼はピカソのような画家だ」とか「ピカソの絵を一枚買おう」など、「~のような人」「~の作品」という名詞を表すことができます。

具体的な用例については、不定冠詞の用例を参照してください。