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Last update November 7, 2018

用語解説

第二次子音推移だいにじしいんすいい (High German consonant shift)

西ゲルマン語群 (West Germans) のうち、6世紀頃スイスやオーストリアなどのドイツ語圏南部で発生し、9世紀まで北上を続け、ほぼ中央で停止した音韻の変化である。グリムの法則 (Grimm's law) を第一とし、それに引き続いて起こった推移という意味から「第二」をつける。

簡単にまとめると以下のようになる。(カッコ内のカタカナ表記はあくまでも参考のための表記)

推移前 推移後
無声破裂音 /p/ の発音 語頭や子音のあと:破擦音 /pf/ になる
それ以外:摩擦音 /f/ になる
推移後のドイツ語:Schaf(シャーフ)
推移を経験しなかった言語:sheep(英語:シープ)、schaap(オランダ語:スカープ)
無声破裂音 /t/ の発音 語頭や子音のあと:破擦音 /ts/ になる
それ以外:摩擦音 /s/ になる
推移後のドイツ語:zehn(ツィン)
推移を経験しなかった言語:ten(英語:テン)、tien(オランダ語:ティン)
無声破裂音 /k/ の発音 語頭や子音のあと:破擦音 /kx/ になる
それ以外:摩擦音 /x/ になる
推移後のドイツ語:Buch(ブーフ)
推移を経験しなかった言語:book(英語:ブック)、boek(オランダ語:ブーク)
/d/ の発音 /t/ になる
推移後のドイツ語:Tag(ターグ)
推移を経験しなかった言語:day(英語:デイ)、dag(オランダ語:ダーグ)


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