Last update December 22, 2020
どこがヘン?を徹底解析
(※画像はイメージです。)

スペルミス

まず、スペルミスですが、これは最も基本的な間違いです。スペルミスには、なかなか気づきにくいミス(だからと言ってそれでいいわけではありません)もあれば、これはダメでしょうと思わせるちょっと情けないミス、また、間違いなのですが、たまたまそういう単語もあるため、おかしな意味になってしまっているものもあります。とくに、「日本人のヘンな英語」として取り上げられ、笑われてしまうのがこの最後の例です。

日本人が間違いやすいスペルミスには、一般的に、以下のような傾向がよく見られます。

 その傾向 

●日本語の発音では区別のない「l」と「r」の間違い

どうしても日本語の「らりるれろ」の音で覚えてしまうため、おかしなスペルミスのなかでも最も多い例です。

●日本語の発音では区別のない母音の間違い

日本語の母音は1種類しかないため、何種類もある英語の母音を区別することが難しいことから間違ってしまう例です。

●日本語のカタカナ式発音に影響されたスペルミス

日本語に入ってきた外来語など、カタカナ式の発音に引きずられて間違ったスペルを書いてしまったという例です。

●同じ発音でスペルが異なるために起こる間違い

英語は発音とスペルが一致しない単語がたくさんあります。そのため、スペルを勘違いして間違うことがあります。





以下、実際に見かけたことのあるスペルミスの例をいくつか挙げてみます。

 間違い例 

間違い 正しいスペル(推測) どこがヘン?
amusument amusement (娯楽) 日本語のカタカナ表記「アミューメント」の「ズ」に影響され、英語のスペルが「e」ではなく「u」になっています。
catarog catalog (カタログ) 同じく「l」と「r」の間違いですが、「カタログ」として信用できない、カタログの中身も間違っているのではないかといった不安な気持ちになります。
correction collection (コレクション) Spring/Summer Collection (春夏コレクション)というわけですが、文字通り correction(訂正)が必要になってきますね。
Engrish English (英語) 「日本人のヘンな英語」を意味する造語はここから来ています。
erection election (選挙) よく取り上げられる「l」と「r」の間違い例の代表選手です。意味が意味だけに、気をつけたいものです。
fly fry (フライ) 「ミックス・フライ弁当」などで、この間違いがあれば fly(ハエ)のイメージがつきまといます。やっぱりこれも文字通り「いただけ」ません。
rucksuck rucksack (リュックサック) リュックを吸っては(suck)いけませんね。袋を意味する sack の「サ」と suck の「サ」は母音の発音が異なります。
serection selection (セレクション) 一見 secretion (分泌)を連想させてしまい、食品系の商品などに使われている場合は、わかっていても、やはり、イメージが良くありません。
sweats sweets (お菓子) 美味しい「お菓子」のはずが「汗」(sweat)になってしまい、それこそ冷や汗ものの間違いです。「-ea-」と「-ee-」の発音が同じことから来る間違いです。類似の例として、weak(弱い)と week(週)などがあります。
transration translation (翻訳) 会社の事業紹介などでこういう間違いをされている場合は、早急に修正されたほうがいいでしょう。「翻訳」を依頼しようという気がおこりませんね。

スペルミスは、きちんと辞書を引くことで防止できるミスです。また、MSワードなどのスペルチェック機能をオンにしておくだけでも、つい見落としがちなミスを教えてくれます。英語のプロ、もしくはネイティブの人であってもスペルミスは絶対に起こらないとは限りません。だからこそ、専門家でも辞書やスペルチェックでの確認を怠りません。面倒くさいと思われるかもしれませんが、手間は数分ですみます。でも、間違いによるマイナスイメージはずっと続きます。