経済力にもカゲリが見えてきたニッポン。そんな日本が国際社会をリードするには堂々と意見を主張できる英語力。軽いノリの日常会話ではなく、系統立てて意見を述べるには、そのベースとなる文章力が必要です。ここでは FormalInformal の違いについて考えてみましょう。



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Last update June 30, 2019 (Originally posted July 27, 2016)

Informal vs Formal―その違いとは? (3)

ということで、インフォーマルとフォーマルの特徴をまとめてみると、下の表のようになります。でも、これはあくまでも一般的な傾向ですよ。それぞれ何をライティングするのかという用途や内容によっても違ってくる場合がありますからね。

傾向  I  インフォーマル  F  フォーマル
主な用途  I  親しい間柄の私信、マスコミ関連の内容、広告、DM、一般向けノンフィクション書籍など  F  学術書、研究論文、技術文書、ビジネス用途の文書、会社案内・組織紹介
視点  I  よりパーソナルで主観的  F  より公的で客観的
正確さ  I  あいまいさがあってもよい  F  より正確さを求められる
感情 VS 理性  I  共感を示し感情に訴える  F  内容を的確、論理的に語る
書き手の人称  I  自由  F  三人称を用いる(ただし、レターなどの私信は例外)
読者に対する人称  I  二人称を使う(you  F  二人称を避ける(one, the reader, the user)(ただし、レターなどの私信は例外)
専門知識  I  専門知識のない相手を対象  F  それなりの知識を持った相手を対象
ユーモア  I  使用できる  F  シリアスに語るため使わない
慣用句  I  スラングや慣用句が使える  F  スラングや慣用句は避ける
短縮形  I  使う→ I'm, can't, don't などを使用できる  F  使わない→ I am, cannot, do not などを使用
省略語  I  使う→ TV, photo などを使用できる  F  使わない→ television, photograph などを使用
文章構造  I  より単純  F  より複雑
1文の長さ  I  より短い  F  より長い
文頭の等位接続詞 (and, but, so, or)  I  使用できる  F  使わない(これらの語で文章を始めない)。また、also も同様
関係代名詞  I  省略できる場合は省略可  F  基本的に省略しない
受動態 VS 能動態  I  能動態が主流  F  より受動態を使用
動詞 VS 動詞派生の名詞  I  動詞を使用  F  動詞から派生した名詞(動名詞や To 不定詞)を使用
ラテン語源 VS 英語本来の単語  I  英語本来の単語をよく使う→ do, get, take, buy など  F  ラテン語源の単語をよく使う→ perform, attain, achieve, purchase など
命令文  I  使用できる  F  使わない。Please ... で表現する
文末の前置詞※1  I  前置詞で文章を終了できる  F  基本的に前置詞で文章を終了しない
ト書き風表現※2  I  使用できる  F  使わない(ただし、レターなどの私信では使う場合もある)
※1:関係代名詞を含む文章の場合、フォーマルでは、下記のように、前置詞の前に置きます。
 I  This is the book which I referred to.
 F  This is the book to which I referred.

※2: I am writing to you to ask you... 「~のためにこれを書いています」/ This report is going to talk about how... 「このレポートでは、~について語ります」などの表現。


そして、こういことを頭の中に置いて、イメージしてみると、こんな感じになろうかと思うわけなんです。つまり、この赤の部分が「インフォーマル」で、青が「フォーマル」を表していますよ。それぞれの表現の特徴をイメージすると、こういうことになるというご理解で宜しいかと思いますね。


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