経済力にもカゲリが見えてきたニッポン。そんな日本が国際社会をリードするには堂々と意見を主張できる英語力。軽いノリの日常会話ではなく、系統立てて意見を述べるには、そのベースとなる文章力が必要です。ここでは HoweverBut の違いについて考えてみましょう。



現在地→ | 英語雑貨屋トップ | 英語用語集 | 英語独学室/英文ライティングのヒント | 英語資料室 | 英語なんてタコ |
               


Last update June 30, 2019 (Originally posted September 17, 2009)

However vs But―その違いとは? (2)





-- However But
例文  Your product is excellent; however, it may be a little expensive for us.

 Your product is excellent. For us, however, it may be a little expensive.
 Your product is excellent, but it is too expensive.
品詞 副詞 接続詞
用法  直前の節を修飾する→関連性を持たせてつながりを表現
 直前の節を肯定しながら異なる内容を述べる
 直前の節の余韻を残しながら、次の節に移る
 直前の節の内容と続く節の内容の心理的ギャップ、インパクトなどが弱い
 続く節の内容がソフトランディングする
 節、句、語をつなぐ→並列的、物理的につながりを表現
 直前の節を否定する、あるいは関与しない
 直前の節の余韻は残さず、いきなり次の節に移る
 直前の節の内容と続く節の内容の心理的ギャップ、インパクトなどが強い
 続く節の内容がハードランディングする

いかがでしょうか。まず、「しかし」という反対の内容を述べる場合、大きな違いとして「品詞の違い」というものがありますね。However は「副詞」、But は「接続詞」ということですよ。日本語の「しかし」というのが接続詞だからということで、つい、どちらも接続詞だと思ってしまいがちですが、これは、実は違うわけです。では、英語の副詞 (adverb) というのはどういうものかと言いますと、これは、動詞や形容詞、節(主語および動詞を含む単語のグループ)、文章など、名詞以外の文章のパーツを修飾する働きがあります。それに対して、「接続詞」 (conjunction) というのはですね、ただ単純に前後のものをつなぐだけだというわけなんです。

ですから、HoweverBut、どちらも前後の内容をつないでいるように見えるのですが、厳密に言えば、However は修飾し But は接続ということですね。じゃあ、However は修飾語なので、前の節と後の節がつながっていないのか?と言うと、そんなことはなく、やはり、微妙につながっているわけなんです。

ということもあってですね、上の例文を見ていただければわかりますが、But の場合はただ単に、並列的につなぎますから、その前にはコンマを使って表現します。ところが、However のほうは、前の節を修飾して関連性でつなぎますので、最初の例文のように、次の節の頭に来る場合は、コンマではなく、コンマよりもやや離れた感じのする「セミコロン」を使うのが普通です。もっとも、セミコロンの代わりにコンマを使う方もおられますけどね、これは、まあ、こういった基本ルールがあるということで覚えておきましょう。二番目の例文のように挿入される場合は、前後のコンマで表現しますよ。

前ページへ | 次ページへ