経済力にもカゲリが見えてきたニッポン。そんな日本が国際社会をリードするには堂々と意見を主張できる英語力。軽いノリの日常会話ではなく、系統立てて意見を述べるには、そのベースとなる文章力が必要です。ここでは「冠詞」のとらえ方について考えてみましょう。



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Last update June 30, 2019 (Originally posted in 2001)

冠詞のとらえかた・考え方 (3)





というようなことで、ちょっと時間無くなってきましたね。あまりゆっくりしすぎましたかね。じゃあ、ここらへんで結論よろしいですか?ManualCheckerGirl さん、これはやはり、定冠詞か不定冠詞か、どちらかに統一するということはできないのではないか、と私は思うんですよ。

a confirmation screen というからには、読み手にとっても「初めて登場」した画面という可能性もありますからね。前の文章とかで説明した画面じゃなく新しい「画面」という情報も込められてますね。ですから、ここが The confirmation screen となっていると、その screen のことはすでに前の文章や段落などに出てきているはずなんですね。だから、読む人も「あ、どっかで出てきた画面だな」と思うわけです。これはカンタンな理屈なのでわかりますね。

それと同時に、「任意性」、「匿名希望」のようなニュアンスを持っているのが不定冠詞だとも言えますね。たとえば、このリンクをクリックすると「何がしかの画面」が出るから OK ボタンを押して… といったときの「何がしか」に近いですね。似たような画面が他にもあって、そのうちのひとつだといった位置付けですね。ソフトのインストールなんかしててもよく出てきますねえ。指示に従って OK だとか Cancel だとかをクリックしてればいいやという画面。あの類の画面だと理解することもできると思うんですね。

逆に the screen for setting ... になると「density level を設定する画面」ということで、他の画面とはちょっと違う。「任意性」や「匿名性」がなくなって「限定度」が高くなるんですよ。書き手としては区別したいわけです。「修飾詞」ということで言えば、a screen と言うより、the screen と言うほうが修飾する度合が高くなりますから、どういうものを指しているのかがより具体的になるわけです。

すなわち、ですね、これは書き手がそれなりの情報や、読み手に感じさせようとする暗黙のメッセージを a だの the だのにちゃんと込めているということなんですよ。たぶん、無意識のうちにそうしてるのかもしれませんね。

でも、絶対こっちのほうが正しいというようなルールは明確に無い場合もありますよ。たぶんネイティブの方によっても、意見がね、違ってくることもあるんです。ですから、こちらにそれだけの知識や冠詞を使いこなした経験がないと、その部分はある程度ネイティブ・ライターの方にしかわからない「聖域」のようなものになってしまう部分もありますね、残念ながら。その部分に、何て言いますかね、こう、「挑む」というようなことをしようと思えば、自分もそれ相当の見識を持っておかなければならん、というわけですね。

とはいえ、「そうか、ネイティブにまかせるしかないのか」と諦めてしまうのもいかがなもんでしょうかね?自分のほうでも絶えず研究と研鑽を続けていきたいものですな。

ということでですね、だいたいのところ、おわかりいただけたでしょうか?

じゃあ、最後に今日の説明をまとめまして、一句詠ませていただきましょう。
それでは、みなさん、ごきげんよう!

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