蕨わらび

日本にほんのシダ植物しょくぶつの一種いっしゅ

山歩やまあるきが好すきで山菜さんさいが好すきと来くれば見逃みのがせない、巻き毛ま　げのような頭あたまのあの植物しょくぶつ。しばし歩あるくのをやめて手早てばやく山菜狩さんさいがりです。「わらび」と呼よばれるこの山菜さんさいは、春はるの始はじめになると、日当ひあたりのよい丘おかや山やまの斜面しゃめんに姿すがたを現あらわし始はじめます。私自身わたしじしん、わらび好ずきで典型的てんけいてきな田舎育いなかそだちなので、子供こどものころは、よく友ともだちといっしょにわらび採とりに行いったものです。そしてその夜よるはさっそく「わらびディナー」？いえいえ、ちょっと待まってくださいね。わらびは一晩待ひとばんまたなければ食たべられません。「待まつ」と言いっても、もちろん何なにもしないで待まつのではなく、灰はいや重曹じゅうそうを溶とかした水みずに浸つけて「あく抜ぬき」をするのです。この処理しょりをすることで、わらびに含ふくまれる発はつがん性物質せいぶっしつも除去じょきょされ、次の日つぎ　ひには美味おいしく食たべられるわけです。おひたしにしてもよし、あぶらげや厚揚あつあげといっしょに煮物にものにしてもいいですね。ほろ苦い味にが　あじと茎部分くきぶぶんのねちっと滑すべるような感触かんしょく、ちょっとざらざら感かんのある頭あたまの部分ぶぶんが創り出つく　だす、独特どくとくの食感しょっかんをお楽たのしみください。

前処理まえしょりをする前まえのわらび。

わらびのおひたし。

わらびとあぶらげの煮物にもの。

前処理まえしょりをする前まえのわらび。 わらびのおひたし。 わらびとあぶらげの煮物にもの。